おすすめ趣味11選！老後に趣味を持つメリットと趣味選びのポイントも解説

50代・60代を迎えたミドル・シニア世代の方にとって、今のうちに定年後の趣味や、老後の生きがいを見つけたいと思う方もいらっしゃるでしょう。

高齢者は、筋力の低下や認知症といった老人特有の症状を発症するリスクが高いため、規則正しい生活と適度な運動を継続することが重要だと言われています。

つまり、賢い選択は『健康に役立つ趣味』を持つこと！「運動は苦手」「3日坊主になりがち」という方は、やりがいや成果を感じられる趣味を選ぶのがポイントです。

そこで、定年後や老後にオススメの趣味を厳選してご紹介します。自分に最適なより良い趣味を見つけて、充実したセカンドライフを楽しみましょう。

定年後や老後に趣味を持つことには、次の3つのメリットがあり、人生を豊かにできます。

• 生きがいができる
• 心身の健康維持に繋がる
• 人との関わる機会が増える

趣味の多くには、目標や目的を持てるメリットがあるため、趣味があると、人生に生きがいを感じられるようになります。

定年を迎えるまで約40年もの間、家族や自分の将来のために毎日忙しく働いていた人にとって、仕事がなくなると生活は一転してしまうため注意が必要です。

初めのうちはゆっくりできることに喜びを感じられても、誰からも何も求められないのは寂しいこと。何のために頑張ってきたのかと、虚しさを感じる人もいます。

社会における自分の価値を見出だせず、自暴自棄へと陥ってしまう危険性もあるため、一生懸命働いている人ほど、定年後は気を付けなければなりません。

一方で、生きがいとなる趣味があれば、日々の暮らしも明るく楽しめるでしょう。好きなことに喜びを感じられるのは、人生を上手に歩んだ証ともいえます。

現役を引退すると、有り余った時間に退屈を覚えるようになります。気の向くまま、好きな時間に飲食や睡眠をとっていると、心身の健康に影響を及ぼします。

人は老化に伴ってさまざまな症状が現れやすくなり、とくに筋力の衰えや認知症には注意しなければなりません。

なお、65歳以上の認知症患者は、2012年は約7人に1人でしたが、高齢化に伴って増加傾向にあり、2025年には約5人に1人になると推測されています。

出典：第1章 高齢化の状況（内閣府）

テレビや映画鑑賞、読書などの暇つぶしも気晴らしには悪くありませんが、運動が苦手な方ほど健康なうちから、体力維持を趣味として取り入れるのがおすすめです。

仕事があるうちは、万一の場合も職場の人へ異変に気付いてもらえて安心ですが、自宅へ引きこもりがちになると、認知症や孤独死といった問題に注意が必要です。

とくに、高齢者の一人暮らしでは発見が遅れることのないよう、気を付けなければなりません。

2022年の調査では、孤独死の平均年齢が、男性62歳・女性61歳。60代の孤独死は全体の29.1%を占め、ミドル世代こそ気を付けなければならない課題となっています。

出典：第7回孤独死現状レポート（日本少額短期保険協会）

一方で、仕事がなくても、家族と同居していたり、友人・知人と頻繁に連絡を取り合ったり、地域のコミュニティへ積極的に参加していれば、万一のときも安心です。

とはいえ、現代は近所付き合いをしていない方も多く、「高齢になった今、どうやって友だちを作ればいいの？」と疑問に思う方も多いでしょう。

そこで、趣味が大きな役割を果たします。サークル活動やSNSなど、同じ趣味を通じて、共通の話題や共感し合える仲間がいれば楽しみも膨らみます。

若いときに同級生や同僚がいたように、実は身近にも同じ境遇の人たちが多くいるため、臆することなく、積極的にコミュニケーションを図る気持ちが大切です。

定年後や老後の趣味を選ぶときには、5つのポイントがあるため、とくに重視するべき事項から順に解説します。

• 体力UPや健康に繋がるもの
• 認知症予防になるもの
• 無理なく長続きできるもの
• 社会と繋がりができるもの
• 生活する上で役立つもの

長生きの秘訣は、栄養バランスのとれた食事を摂り、体を動かす習慣を重視して、規則正しい生活を送ることに尽きます。

体力や筋力は加齢とともに低下しますが、60代以上のシニア世代でも、筋肉をつけて体力を向上させたり、体質を改善したりすることは可能です。

高齢者になると足腰が弱くなり、転倒による骨折で入退生活を余儀なくされるケースも少なくありません。

また、ケガや病気は大切な家族にも迷惑をかけてしまうため、日頃から健康を意識して、体力向上や健康に役立つ趣味を選ぶことがおすすめです。

認知症は誰もが避けたい病気の一つだと思いますが、生活習慣に注意することでリスクを下げることができると言われています。

認知症になると、物忘れや理解力・判断力の低下のみならず、気分が沈む抑うつ感や幻覚症状に陥ることや、性格まで変わってしまう可能性があります。

出典：知っておきたい認知症の基本（政府広報オンライン）

若年性認知症ともなると、平均51.3歳で発症しているのが実態のため、認知症は50代の若いうちから気を付ける必要があるといえるでしょう。

出典：若年性認知症 （厚生労働省）

効果的なのは、栄養バランスの取れた食事や適度な運動のほか、人とのコミュニケーションや試行錯誤を行うことです。

趣味として取り入れて、楽しく認知症予防ができれば、老後生活も安心して暮らせるでしょう。

趣味選びで大切なのは、無理なく長続きして取り組めることに出会うことです。まずは何事にも挑戦して、諦めずにゆっくりと探してみましょう。

実際にやってみなければ分からないと思うのは、仕方のないこと。ダメなのは、「どうせ続かない」「きっと無理」というネガティブな気持ちです。

大切なのは継続できるかどうかにあるため、無理なくコツコツと続けてゆける趣味を探してください。

高齢者の孤立には、孤独死や認知症のみならず、さまざまな危険性があるため、相談できる友人や話し相手になる人が必要です。

振り込め詐欺などの高齢者を狙った犯罪は後をたたず、その手口も多様化して巧妙になっているため、気を付けなければなりません。

出典：「振り込め詐欺」にはどのようなものがあるでしょうか…？（金融庁）

自分では気付きにくい出来事も第三者の判断や意見があれば、「病院に行ってみようかな」「騙されているのかも」と、正しく対処できるでしょう。

また、一人では断念しやすい趣味も、友だちや仲間がいれば、長く続けられるケースは多くあります。

人との繋がりがあれば、一緒にやってみようかなと、新しい趣味が発見できる可能性まで高まるため、社交性を大事にすることがおすすめです。

せっかく新しいことを始めるなら、生活に役立つことや、周囲の人に喜んでもらえることなど、メリットが得られる趣味に時間を費やすと良いでしょう。

見返りが得られたり、資格取得に繋がるような知識や技術の習得は、特技とも呼べる立派な趣味です。

地域によってはゴミ拾いなどのボランティア活動も行っているため、ウォーキングを兼ねて、「ありがとう」という言葉をもらえる趣味も素敵ではないでしょうか。

趣味にはお金をかけなくても始められることが多々あるため、生活に役立つことを極めてみるのもおすすめです。

老後におすすめの選りすぐりの趣味をご紹介しますので、興味のあることからぜひ始めてみてください。

• ラジオ体操
• 筋トレ・スポーツジム通い
• ヨガ・ピラティス
• アウトドア
• 家庭菜園
• 料理
• トライブ
• 旅行
• 登山やハイキング
• スポーツ
• 資格・語学など興味のある分野の勉強

ラジオ体操は毎朝の習慣におすすめの趣味で、ラジオやテレビ以外に動画配信も行われているため、他の運動やスポーツ前の準備運動としても最良です。

出典：ラジオ体操・テレビ体操（NHK公式サイト）

【ラジオ体操】

• ラジオ第1：毎週月曜～日曜 午前6時30分
• ラジオ第2：毎週月曜～土曜 午後12時

（再放送）

• ラジオ第2：毎週月曜～土曜 午前8時40分
• ラジオ第2：毎週月曜～土曜 午後15時

【テレビ体操】

• Eテレ：毎週月曜～日曜 午前6時25分
• 総合：毎週月曜～金曜　午後13時55分

（再放送）※一部の地域を除く

• 総合：毎週月曜～金曜 午前11時30分

ラジオ体操は1曲の音楽に全身を使った13種類もの運動が組み込まれており、柔軟性の改善や血行促進の効果があるため、運動不足になりがちな高齢者に最適です。

お金をかけたくない人や、運動が苦手な人でも気楽にできるため、他の趣味とも一緒に始められるメリットも大きな魅力といえるでしょう。

老後に備えて、足腰などの衰えがちな筋肉を鍛えたい方は、筋トレが最も効果的なため、趣味として取り組むことがおすすめです。

筋トレは誰でも自宅で簡単に始められるうえ、効果を体感できると大きなやりがいに繋がり、スポーツジム通いで本格的に体を鍛え始める方も少なくありません。

スポーツジムには、トレーニングマシンやフリーウェイトがあり、基本的な体力づくりや筋力の向上に最適で、近年はシニア向けコースも多くあります。

なお、ジムにはさまざまな種類がありますが、自分のペースで自由に通いやすいのはスポーツジムで、月1万円前後と料金も比較的安価です。

地域によっては公共施設として、1回数百円と格安で利用できるスポーツセンターなどの施設もあり、シニア割引などもあるため、調べてみると良いでしょう。

また、月3万円などを負担すれば、一人ひとりに専属トレーナーがついて、ダイエットや体力アップなど、目的に応じて指導してもらえるフィットネスジムもあります。

古代インド発祥のヨガは、古くから健康法として定着しており、呼吸法と瞑想によって心身のリラックス効果のほか、美容効果も期待できます。

また、最近は女性を中心に、ヨガの要素を取り入れたピラティスがたいへん人気を集めています。

ピラティスは、姿勢や柔軟性の改善や体幹を鍛えるためのトレーニングがメインのため、運動不足の解消はもちろん、いつまでも若々しくいたい女性におすすめです。

ヨガやピラティスは70～80代などの高齢になっても続けることができるため、興味があれば、ぜひ最寄りのスタジオを見学してみると良いでしょう。

なお、ヨガやピラティスの相場費用は、週1回で月1万円前後となっています。1回500円など格安なヨガ教室もあるため、事前に比較検討してください。

森林や海などの自然の中で、キャンプやバーベキューといった野外活動をして過ごすアウトドアはとても人気ですが、高齢者にもおすすめの趣味です。

アウトドアは、現地や季節によっても新鮮な風景を満喫することができるうえ、家族や友人とのイベントなら、楽しく賑やかに過ごせるでしょう。

癒される自然環境でのアウトドアは、リフレッシュができるうえ、それなりの体力も必要なため、健康にも最適です。

行き先や計画を立てて、準備から帰宅後の片付けまで試行錯誤がすることが多くあるため、好奇心旺盛な方ほど体験を重ねながら新しい発見をすることもできます。

子どもや孫たちが知恵を学べる良い機会にもなるため、高齢の方にとっては腕の見せ所。活躍の場がたくさんあるため、趣味とすれば楽しい時間を過ごせるでしょう。

健康的で見返りのある趣味をお探しの方には、家庭農園がオススメです。安全・安心の無農薬野菜や、好きなお花などを育ててみてはいかがでしょうか。

自宅に庭があるご家庭はもちろん、最近は東京都内などの都会でもレンタル可能な貸し農園があり、年間8～10万円程度で畑を借りることができます。

地域によっては安価に6,000～1万円程度で利用できる市民農園もあり、多くの農園では農具を借りることも可能なため、公募しているか調べてみると良いでしょう。

また、費用負担が難しい場合は、ベランダへプランターを置いて育てたり、室内で水栽培を始めたりと、家庭菜園は省スペースでも始められます。

家庭菜園の最大のメリットは、頑張った努力の後にある収穫の喜びですが、家族や周囲の人にもお裾分けできるため、趣味としておすすめです。

料理は女性がすることと思う方も多いと思いますが、実は男性は高齢になってから料理を趣味にする方がたいへん増えており、男性向けの料理教室もあります。

老後を迎えて、もし妻がケガや入院などをしたときに、自ら料理ができるようにしておくと男性としては安心です。

蕎麦打ちやお菓子やパン作りなど、普段やらない料理に夫婦揃ってチャレンジしてみるのも楽しいかもしれません。

また、前述の家庭菜園の延長で、自分が育てた野菜をフル活用したオリジナルレシピを考案してみると、より一層素敵な趣味になるでしょう。

車が好きな人もいらっしゃると思いますが、仕事をしているうちはなかなかできなかったドライブも定年後は満喫することができ、趣味としてもおすすめです。

週末は渋滞する場所も平日なら訪れやすさがあるほか、久しぶりに夜景スポット巡りなどを楽しんでみるのも良いでしょう。

ドライブはぜひ、50代・60代のうちに存分に楽しんでください。というのも、運転を楽しめる年齢には限界があるためです。

70歳以上は高齢者講習や高齢運転者標識を付けることが義務となっている一方、免許証の返納は70代が最も多い傾向にあるため、心構えとして知っておきましょう。

電車やバスにはシニア割引があるため、旅行は趣味に最適です。飛行機や新幹線にもシニアやシルバー世代がお得になるサービスは多々あります。

さらに、旅行会社も高齢者向けのツアーは多くあり、添乗員付きのツアーなら1人でも安心して観光を楽しむことが可能です。

夫婦や友だちと温泉巡りや旅先でレンタカーを借りてドライブをしたり、若いときに行った思い出の地を巡ってみたりと、自分で計画を立てる旅行も良いでしょう。

また、地域によっては交通機関の高齢者用のフリーパスや各種施設がお得に利用できる専用カードなどがあるため、趣味の一つとして活用するのがおすすめです。

登山やハイキングは、足腰を鍛えられるうえ、有酸素運動にもなるため、生活習慣病や肥満などの予防対策に最適なため、老後の趣味としておすすめです。

平坦な道路とは異なり、登山やハイキングでは、木の根や岩などの障害物や水溜まりを避けて歩かなければなりません。

そのため、身体能力が必要となり、高齢者の転びやすい体質を防ぐうえでも効果的です。

一方で、森林浴は心身のリフレッシュやストレス発散にも効果的で、野鳥のさえずりや四季折々の草花に癒されるでしょう。

高齢になってから始めるにはリスクが大きいと感じる方もいらっしゃると思いますが、50代・60代のうちから趣味として始めておけば要領も掴めます。

自然環境を活用した運動を趣味にすることは、費用負担も大きく抑えるメリットにも繋がるため、まずは近くの野山を散策してみてはいかがでしょうか。

50代・60代になってからスポーツを始めるのは自信がないと思う方もいらっしゃると思いますが、次のような無理なく始められる運動から挑戦してみましょう。

• ジョギング
• ウォーキング
• 水泳
• ゴルフ
• ゲートボール
• 卓球
• テニス

近年は自宅でできる高齢者向けの動画も多く配信されており、音楽を聞きながらストレッチをしたり、体幹を鍛えるトレーニングができたりします。

また、自転車に乗るのも良い運動になるため、遠出をしたり、坂道を上がったりと、お買い物ついでに体力をつける工夫を取り入れてみましょう。

スポーツを趣味の一貫として取り入れると仲間ができやすく、コミュニティとしても楽しめます。

一人では続かないことも仲間となら長く続けられるきっかけになるため、自分に最適なスポーツを探してみてください。

学校を卒業してからも生涯学習として、資格取得や語学などの勉強をしている社会人は多くいらっしゃいますが、高齢になってからも勉強は続けられます。

再就職に活かせる資格取得や、語学を学習するだけではなく、楽器・絵画・手芸・ペン習字など、趣味を拡げるために勉強も一つです。

また、老後に向けて、自分やパートナーに万一のことがあった時の対処法や食事や介護などの知識は、いくら身に付けても無駄になりません。

通信講座を調べてみるほか、自治体でも高齢者に適したセミナーや講座をさまざま開催しているため、地域の情報を調べてみるのも良いでしょう。

大切なのは、まず興味・関心を持つことのため、積極的に調べて参加してみることをおすすめします。

老後に趣味を持つメリットと趣味選びのポイントを解説のうえ、オススメの趣味についてご紹介しましたが、まとめると次のとおりです。

• 老後に趣味を持つと、生きがいができ、心身の健康維持に繋がり、人との関わる機会が増えるメリットがある。
• 老後の趣味を選ぶときは、健康に関することや、無理なく長続きできて、社会と繋がりができるものや、生活する上で役立つものを選ぶとメリットが得られる。
• 老後におすすめの趣味は、体操・運動やスポーツ、屋外活動・旅行・ドライブといった外出、家庭菜園や料理、興味のある分野の勉強など。

定年後や老後に大切なのは、ポジティブ志向で、何事にもチャレンジする精神です。また、趣味は一つではなく、複数あっても構いません。

お金を使わずにできる趣味もたくさんあるため、ぜひ自分に合った趣味を探して、人生を楽しく謳歌しましょう。